遊びまくる!

30代無職のカオスな日記

虹とスニーカーの頃だったころ

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「あの人、スニーカー履いてたでしょ?だから私にはちょっと」

これはぼくがまだ虹とスニーカーだった頃に知り合った、ある年下の女性から言われた言葉だった。

虹とスニーカーの頃

チューリップの歌に虹とスニーカーの頃という歌がある。

虹もスニーカーも若さの象徴として、青春のイメージと青春の恋を歌った曲である。青春とは、びしょびしょ濡れのトレーナーなのだとチューリップは歌う。しかし、そんなものは大人になったら着ない。びしょびしょ濡れのトレーナーなんて。

 

冒頭で書いたセリフをぼくに言った彼女とは、その後、お付き合いすることになるのだが、その当時はまだ付き合っておらず、ただ池袋を2人でぶらぶらしていた。(今から10年以上前の話)

 

彼とは偶然、池袋で会った。

彼はぼくよりも年上の背の高いイケメンで、以前の職場が同じで、ちょくちょく連絡を取り合う仲だった。ぼくは挨拶がてら、にさん言葉を交わし、彼女に彼を紹介した。わかれたあと、彼女に彼のことを聞いてみた。

 

「どうだった?彼、けっこうイケメンだったでしょ?」

 

こう聞いた後に彼女から例のセリフが出た。「あの人、スニーカー履いてたでしょ?だから私にはちょっと」

それを許さないのは女の罪である。

 

 

ぼくはその日からスニーカーを履かなくなったし、家に帰って置いてあったオールスターのスニーカーをゴミ箱にそっと捨てた。スニーカーに恨みはないのだけど。

わがままは男の罪となり、罰として男からスニーカーを奪った。

オールスターのスニーカー

彼女としては、服装とスニーカーが合っていなかったという意味合いと30歳近くなってスニーカーを履くのはちょっとダサいということを言っていた。ぼくもかなりダサい方なのだが。

 


きのう久しぶりに靴を買いに池袋に行ってきた。いつものABCマートである。靴といえばいつもここと決めている。といってもとくにこだわりはない。ただ単に安いからだ。スニーカーをひとつ手に取ってみる。オールスター。そういえば彼もオールスターのスニーカーを履いていたっけ。

 

彼女のセリフを思い出した。でも、いや、ちょっと待てよ。当時の会話を頭の中で振り返ってみた。彼女の言い分を冷静に考えてみると、少しおかしな点があることに気がついた。

 

服装のセンスは全くと言っていいほどないぼくが、イケメンの彼に勝っていたとは到底思えないのだ。(当時の)だから、これら服装とスニーカーが合っていなかったことと、若くないのにスニーカーを履いていることについて、彼女の彼に対する評価は、ある種の嘘だったのではないかと思うのである。


嘘と言ったら語弊があるかもしない、単なる嘘ではなく彼女なりの優しさだったのではないだろうか。もちろんそんなこととは当時のぼくは気づくはずもなかったのだが。

スニーカーを履けない

今となっては優しい嘘だったのか、どうだったのか、真意を確かめることはできない。

 

その一件以来、ぼくはスニーカーを一度も履いていない。彼女と別れた今もなお。


それにもう35歳になった、スニーカーの頃はとっくに過ぎている。虹は見られてもスニーカーはもう履けないのだ。あの頃のようにはもう。